最新環境技術

森林など二酸化炭素の吸収源の定義

日本がCOP6で異常なまでに執着したのが、二酸化炭素の吸収源の定義である。二酸化炭素は生産活動などで大気中に排出されるけれども、ただ放出されているわけではない。森林や海洋に吸収されているのである。吸収源については、京都議定書の第3条第3項に1990年以降に新規植林、再植林、森林減少によるものと、されている。  しかしその内容は、はなはだ曖昧なものだった。たとえば森林とは何をさすのか、ここからして分からない。木がたくさんある場所を森林というのだろうが、その木の密度が決められていない。 とりわけ再植林とは何か、これが議論のポイントになっている。再植林には解釈が二つあって、ひとつはもともと森林だったところを開墾して農地にした場所に、植林する活動を再植林とする。もうひとつは森林を伐採した場所で自然に木が生えてくるものも再植林とする考え方である。これだけでも吸収源の割合は変わってくる。 さらに問題を複雑にしたのが京都議定書の第3条第4項に書かれている「追加的な人為活動」である。これは農業用地の土壤、土地利用の変化、森林関連分野といったものがあげられているが、これらが具体的に何を意味しているかは、...
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ネイチャーテクノロジー :nature technology

東北大学環境科学研究科 石田研究室 自然は、われわれが見習うべきテクノロジーの宝庫なのである。それだけではない、われわれは自然から新しい暮らし方の知恵を学ぶこともできるのである。こんな自然のすごさを賢く活かすテクノロジーをネイチャー・テクノロジーと呼ぶことにした。 地球環境問題は多くの努力にも拘らず劣化の一途をたどり、このままでは2030年頃、文明崩壊の引き金を引くことになるだろう。そもそも「地球環境問題とは何か」、エネルギーや資源の枯渇、生物多様性の劣化、水や食料の分配の問題、地球温暖化に代表される気候変動、急激な人口の増加は何故起こったのか、その原因が人間活動の肥大化であることは明らかである。地球環境問題とは、人間活動の肥大化を人間の本質である心豊かに暮らすことを担保しながら、如何に停止・縮小できるのかということなのである。
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自然エネルギー :natural energy

NTTファシリティーズの大規模電力供給用太陽光発電NEDOと山梨県北杜市とNTTファシリティーズは、大規模電力供給用太陽光発電系統安定化等実証研究(北杜サイト)において、太陽光発電所としては国内初となる66kV特別高圧系統への連系が完了し大規模太陽光発電実証研究システム(太陽光発電システム容量1.8MW)の本格運用を開始しました。
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環境技術:バイオマス

森林総合研究所に於けるリグニンの利用研究木質バイオマスは、賦存量が高くかつ、食料生産 と競合しないという特徴から、化石資源を代替でき るバイオマスとして大きな可能性を持つ。セルロー スなどの多糖成分をターゲットとした木質バイオ マスの化学変換では、膨大な量のリグニンが副生す る。リグニンは工程の操業に必要なエネルギー源と して循環利用されるが、その一部を取り出しマテリ アル変換できれば、木質バイオマスの新規利用戦 略の提案も可能になる。参考資料はこちら