無私無欲


脳出血で障害者の仲間入りをし丸2年経った。。
2年前の今ごろは、急性期病院で左半身の存在さえわからない状態の自分に呆然として
自分の運命を受け入れることができていなかった。
それがいつのまにか自分が障害者であることが当たり前になっている。
健常者だったころの自分はもうとっく昔に忘れてしまっているようだ。
苦しいこと、辛いこと、悔しいこと、たくさんあった。
それでもなんとか乗り越えることができてきた。
そんな中で、人間が生きる上で大切なこととは何かを考え続けた。
いや考えさせられたという方が正しいでしょう

この2年で自分なりに考え、人間が生きる上で大切なこと、それは「無私無欲であれ」ということです。
なぜなら無私であれば苦しむことも憎むことも悲しむこともないからです。
「こんな自分は消えてしまいたい」と思ったことが何度もあります。
どうせ「消える」なら「無私」になればよいではないか。

それで柄にもなく、自分を戒め、勇気づけるためにも、柄にもなく、詩を作ってみた。

無私は敵を作らず
無欲は憎しみを作らず
無欲は甘えを知らず
無私は悲しみを作らず
無私無欲は身体的苦痛をも癒す
無私無欲こそ最大の心の平安の根源なり
無私無欲に勝るものなし
しかし無私無欲は無気力にあらず
されど無私無欲は容易ならず。
自ら選んで自ら歩んだ人生、わが人生、無念なれど一切悔いなし。

            
でもこれを書いいてて、ある自己矛盾に陥ってしまったことを感じた。

欧米では、とくにアメリカでは「欲」は善であるいう価値観がある
高い要求こそが「意欲」の根源であると言うのである。
アメリカは消費社会である。
消費は善である消費こそが経済の活性化につながる。だから
「人の欲(物欲)」はなくてはならないものだ。

しかし2年目のリーマンショックは人間の欲望を追求し続けたあげくの果ての結果だと思う。
「欲」は善なのだろうか、悪なのだろうか。
昔、所属していた会社でも「高い欲求水準」を持つことが大切だと教えられたことがある。
だからこそ、人間は意欲を持って前向き事ができるのだと・・

そんなに矛盾を感じながらいろいろ調べていると「三國志」の中に諸葛孔明
下記のような言葉を見つけた。

「人間は、欲の動物ではないのか。志などというものは、欲の裏返しに過ぎない。欲に支配された自分を、どこかで誤魔化そうとして、人は志を語る。それも、若いころだけだ。司馬徽は、長者の家に生まれている。だからこそできたことだ、と孔明は思っていた。自分のように惨めさを舐め尽くしてきた者が、欲望を捨て去ることができるわけがない。しかし、欲望に支配されて生きたくもない。自分の怨念は、そこからも出てくるのだ、と孔明は思っていた。」

これを読んで思った。「志」と言っても我欲につつまれた志は「真の志」とは言えないのだろう。
まさに諸葛孔明が言ったように「人は自分の欲を誤魔化そうとして、人は志を語る」では「真の志」とは言えない。つまり私心なき志こそが「真の志」と言えるのだろう

たとえば「私の夢は、必死で働いてお金持ちになって豪邸に住んでい悠々自適な生活を送ることです。」 と言ったとしましょう。「楽しそうでいいねぇ」とか、「素晴らしい夢ですね」とは言ってもらえるかもしれません。 しかし「実現のために協力するぞ」とは言ってもらえないでしょう。
これが私心のある志と「私心のない真の志」との違いだろう。

そう考えるとやっぱり「無私無欲」は大切だと思った。
「無私無欲」で持つ夢、これこそが「真の志」なのだろう。
欲の塊のような生き物である人間にとって「無私無欲」なんて相当難しいだろう。
それでも「無私無欲」になれるように努力していこう。

最近、ムカつくことがあったら心の中で「ムシムシ」と唱えています。
無視ではありません無私です。(^。^)

投稿者プロフィール

代表
京都の某経営コンサルタントに従事
神戸の中堅IT企業にてWEBシステム構築や各種企業向けシステム構築のプロジェクト・マネージャーとして従事
神戸にてIT起業を起業し、代表取締役に就任
その後リーマンショックの影響で業績が急激に低下しに起因し、
血圧上昇と同時に基礎疾患のモヤモヤ病により脳出血発症し、
左半身不随の障害者となり会社は廃業、自己破産して、一時絶望
2020年まで障害者枠で非正規雇用の契約社員にて様々な企業に従事
2021年に再起をかけ、半身不随の身体でも出来るビジネスと踏んで
プロコーチを目指しコーチングノウハウを修行
2022年に、いつの日か個人事業主や企業経営者のコーチや個人のライフコーチとしてコーチングビジネスをするスタートする為、コーチング認定試験に合格し、認定コーチとなり、左半身不随障害者でも可能なあらゆる事業展開予定。
座右の銘は平凡ですが「ネバーギブアップ」です。
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