
苦境こそが知恵と工夫を生む。工夫の人生も存外楽しい。
苦境になんて出会いたくない。順風満帆の人生に越したことはない。健常者の頃そんなふうに思っていたこともあるけれど、今は意外とそうでもないのではないかと思ったりしている。僕は脳出血により中途障害という苦境に陥り一時は無職無収入という状態だったけれど、だからこそ必死で工夫したと思う。必死で知恵を使ったと思う。これまで生きてきた中で、これほどまでに必死に知恵を使い工夫したことはないのではないかと思う。工夫に満ちた人生の案外良いものではないかと思う。おかげで僕は人間の脳に関してはかなりの知識を得ることができた。その辺の医学生よりも、いや脳神経科の医師よりも脳に関する知識があるのではないかと感じる例えば・脳の損傷するということが人間にとってどういうことなのか。・脳がどんな働きをし、どうすれば回復するのか。・回復の限界はどの程度なのか等々の知識は医師や医学生などよりもずっと深い知識として持つことができたのではないか。なぜなら、僕は必死だったから・・・自身が回復することを願い、必死で脳に関する書物を読みあさったからこそ、実体験も合わせて、本物の知識として得ることができたように感じている。そして後遺症に...