人間の生き方 本気で生きているか。
僕は、健常者の頃はしばしば自分に対して「自分は真剣に生きているか」と問いただすことがあった。それは仕事などに行き詰まった時、僕の尊敬する松下幸之助の著書「道を開く」という本の中にある「真剣勝負」というページを思い出し、自分に言い聞かせていたものだ。しかし「本当に真剣か」と自分に問うてみると、自分で自分に対して答えに窮していたのが本音である。「真剣勝負」とはその名の通り、竹刀や木刀などではなく斬れ味鋭い真剣で勝負することである。一瞬の気の緩みが死を招く。そんな状況である。日ごろから常にそのような姿勢で仕事に取り組んでいるか生きているかと、問われると正直言って答えに窮していた。不思議なことだがこうして障害者になってしまった今、「本気で生きている。毎日真剣勝負で生きている」と堂々と言えるのである。それはたぶ出血性のモヤモヤ病による脳出血を患ったため、通常血圧であっても再出血のリスクが高いという状況であり、常に「死」という文字が頭の中にあるからだろう覚悟はできている。そんな気持ちの中から「本気で生きる」姿勢が生まれてきたのだろう。それはとても幸せなことでもある。。なぜなら日々本気で生きていると...
