人間の生き方 叶うなら辛い現実を無かったことにしたかったあの日
今にも逃げ出してしまいたい。だけど逃げることは許されない。誰かに助けてほしいけど、誰もこの辛さを分かってくれない。誰も分かってくれないのならもういっそ、死んでしまいたい。もしかしたらそのような極限の考えに至るほど、あなたの心は傷ついているのかもしれません。死んでしまいたい・・・とても重く、ショッキングな言葉・・。正直なところを言えば今から17年前、45歳になるまでの私には無縁の言葉だった。どこか遠い世界で起きていることであり自身がその心境を身近に感じる日がくるとは夢にも思ってなかった。しかし45歳のあの日、有無を言わさず死を意識させられる出来事が突然起った。仕事中に脳出血で倒れ、気が付いたときには左半身不随の障害者になっていたのです。左半身の自由を失い、茶碗を満足に持つこともできなくなった雨の予報を見て傘の準備を迷う人たちの隣で、一人だけ左手足の痺れへの影響に怯えていた後遺症による、度重なる嘔吐に苦しめられた心も体もズタボロに削り取られていくような日々の中で、私はあることに気が付きました。人は体を傷つけられると生きようとするが、心を傷つけられると死のうとする。皮肉な話かもしれないがが心...
